HACCPとは、
Hazard Analysys and Critical Control Point の略です。
(HA=危害分析、CCP=重要管理点監視、一般的にハサップと呼びます)
私たちに一番身近な食品が、店頭に並ぶまでには様々な検査を経てるわけですけど、その殆どは抜き取り検査(サンプリング方式)が一般的です。
でも抜き取りだけでは、食品そのものの質や異物混入は100%防げませんよね。
誠実に食品製造してる企業でも、不測の事態は起こりかねないわけです。
原材料受入れから製造、納入にいたるまでの過程で、起こり得る危害を分析して、重要な管理点を定めて監視するのが、HACCP方式です。
仮に問題が発生したとしても、その原因究明を追跡し、早期解決が期待されます。
実はこのHACCP、海外では普及が進んでいますが、日本ではあまり普及していません。
(特に日本の食品製造の大半を占めている中小規模(販売高50億円未満)での普及)
日本も将来のHACCP義務化を見据えて、制度の改正が行われていますし、今後ますます食品衛生管理については厳しくなっていく事が予想されます。
何より人の口に入るものですからこそ、出来得る限りの策を講じるのは食品業の義務と思うわけです。
で、HACCPを普及させるのに一番効果的なのは、何かを考えてみました。
手っ取り早いのは、
スーパーマーケットなどの食品小売業が第一に導入することです。
食品製造業が問題なく納入した食品でも、最終的に店頭に並ぶスーパーなどで、賞味期限問題、製造元表記問題、異物混入問題が発生すれば、意味が無いです。
また、スーパーには青果、鮮魚、精肉、惣菜などの部門があり、そこで直接加工して販売も行われています。
消費者にとって一番身近なスーパーマーケットがHACCPを導入することは、最終的には顧客満足度の向上と信頼に繋がります。
そして、消費者へアピールして理解してもらうことが普及へ繋がるのではないでしょうか?
→リテイルHACCPと言われてるもので、アメリカ等では急速に普及してますよ。
スーパーマーケットが先陣を切ることで、納入元、製造元への普及を促すことが期待出来ます。
更に言うなら、ISO22000(食品衛生の世界基準)などのマネジメントシステムを取り入れるのが望ましいといえます。
(ISO22000は、ISO9001にHACCPを取り入れたもの)
実は世界的に見ると、
ISO22000の普及率では、何と中国の方が進んでいます!
過去何かと問題があった、あの中国が、です^^;
(もちろん中国の全てがそうではないので誤解しないでね)
↑農林水産省の資料からお借りしました(笑)
食の安全は私たちにとって、とても身近で大変重要なものです。
今後そういう意識は顧客も確実に高まっていくのは間違いありません。
食の安全と安心の文化を守るために、HACCP普及の第一歩をスーパーマーケットから考えてみましょう。
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標準化普及委員会 委員長 牛丸英志
HACCP、ISO22000、ISO9001:2015、ISO14001:2015
ISO22301、ISO50001の支援を行っています。
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