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ISO導入方法:まずは規格の部分適用を

2016年04月05日
ISOの導入というと皆さんは、「認証」が前提で大きなハードルであると思われてません?

私は、ISOの認証支援を主にさせていただいてますが、まずはその前にISOのマネジメントシステムの良さを理解してもらうために、部分適用をお勧めしてますよ。


私はISO9001の品質マネジメントシステム審査員でもあるので、9001を例にしますけど、

9001の2015年版は、要求事項が4項~10項まであります ↓

 4項  組織の状況
 5項  リーダーシップ
 6項  計画
 7項  支援
 8項  運用
 9項  パフォーマンス評価
10項  改善

それぞれの項目は更に細かく分かれてて、全部を網羅するのには相当の努力が必要になる。

けど、例えばこの規格を取り敢えず読んでみて、
「ここはうちの会社の実務面で欠けてる部分だから、参考にして部分的に作るのも有効だなぁ」
と思える箇所があるはずです。

そういう箇所をまず最初に取り組んで、実際に運用してみることです。
運用していくと、たった一つの項目だけでも、上手くいかなかったり、もっと改善が必要だと感じるところが出てくるはずです。
何度も運用してみて、自分たちのオリジナルを作り上げて、積み重ねて行くのもアリです。
(これはISO9001に限らず他のマネジメントシステムにも言えることです)

解釈が難しい場合は聞いて貰えれば答えます。(←お金かかりまっせ 笑)


大切なのは、何度も言ってますけど、「認証のための導入じゃいけませんぜダンナ!」ってことです。

どうぜ導入するなら、その有効性を少しでも感じながら作り上げていくのが、本来の姿って気がしません?

今はコンサルも認証を急ぐあまり、「10カ月で・・」とか「最短3カ月で・・・」ってところもあります。
(そういう私も「12カ月で」っていうプランでやってました)


何年も、何十年も経営されて蓄積されてきた会社の体質や仕組は、そう簡単には変わっていきません。
ましてやISOなんて海のものとも山のものとも分からんような仕組を導入するなら尚更です。
(100%とは言い切れませんが、急いだあまり失敗する事例も沢山ありました。)

気付いたらそのままで認証(自己適合宣言含)が出来る姿になっていた。

こうなるのが、ISOのマネジメントシステムを導入することの意義の一つではないでしょうか?

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
標準化普及委員会  委員長 牛丸英志

最適なISOの導入方法教えちゃいます^^
HACCP、ISO22000、ISO9001:2015、ISO14001:2015
ISO22301、ISO50001の支援を行っています。

お問い合わせは、本ブログ右側メニューの「オーナーへメール」
からメールにてお願いいたします。
12時間以内に折り返しいたします。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆   

Posted by MS-06R at 10:50Comments(0)

HACCPを普及させるためには

2016年04月03日
HACCPとは、Hazard Analysys and Critical Control Point の略です。
(HA=危害分析、CCP=重要管理点監視、一般的にハサップと呼びます)

私たちに一番身近な食品が、店頭に並ぶまでには様々な検査を経てるわけですけど、その殆どは抜き取り検査(サンプリング方式)が一般的です。

でも抜き取りだけでは、食品そのものの質や異物混入は100%防げませんよね。

誠実に食品製造してる企業でも、不測の事態は起こりかねないわけです。

原材料受入れから製造、納入にいたるまでの過程で、起こり得る危害を分析して、重要な管理点を定めて監視するのが、HACCP方式です。
仮に問題が発生したとしても、その原因究明を追跡し、早期解決が期待されます。


実はこのHACCP、海外では普及が進んでいますが、日本ではあまり普及していません。
(特に日本の食品製造の大半を占めている中小規模(販売高50億円未満)での普及)



日本も将来のHACCP義務化を見据えて、制度の改正が行われていますし、今後ますます食品衛生管理については厳しくなっていく事が予想されます。
何より人の口に入るものですからこそ、出来得る限りの策を講じるのは食品業の義務と思うわけです。



で、HACCPを普及させるのに一番効果的なのは、何かを考えてみました。

手っ取り早いのは、スーパーマーケットなどの食品小売業が第一に導入することです

食品製造業が問題なく納入した食品でも、最終的に店頭に並ぶスーパーなどで、賞味期限問題、製造元表記問題、異物混入問題が発生すれば、意味が無いです。
また、スーパーには青果、鮮魚、精肉、惣菜などの部門があり、そこで直接加工して販売も行われています。

消費者にとって一番身近なスーパーマーケットがHACCPを導入することは、最終的には顧客満足度の向上と信頼に繋がります。
そして、消費者へアピールして理解してもらうことが普及へ繋がるのではないでしょうか?
→リテイルHACCPと言われてるもので、アメリカ等では急速に普及してますよ。

スーパーマーケットが先陣を切ることで、納入元、製造元への普及を促すことが期待出来ます。

更に言うなら、ISO22000(食品衛生の世界基準)などのマネジメントシステムを取り入れるのが望ましいといえます。
(ISO22000は、ISO9001にHACCPを取り入れたもの)

実は世界的に見ると、ISO22000の普及率では、何と中国の方が進んでいます
過去何かと問題があった、あの中国が、です^^;
(もちろん中国の全てがそうではないので誤解しないでね)


↑農林水産省の資料からお借りしました(笑)

食の安全は私たちにとって、とても身近で大変重要なものです。
今後そういう意識は顧客も確実に高まっていくのは間違いありません。

食の安全と安心の文化を守るために、HACCP普及の第一歩をスーパーマーケットから考えてみましょう。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
標準化普及委員会  委員長 牛丸英志

HACCP、ISO22000、ISO9001:2015、ISO14001:2015
ISO22301、ISO50001の支援を行っています。

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆  

Posted by MS-06R at 22:23Comments(0)

標準化のススメ

2016年04月02日
こんにちは。
飛騨を拠点にISO9001やISO14001、HACCPなどの標準化コンサルをしてます。
このブログを通じて少しでも企業さんのマネジメントシステムに役立ったり参考になればと思います。
またISOをはじめとしたマネジメントシステムの普及に繋がればと思います。



さて、最近あまり言われなくなったISO。
元々ISO規格って色々な製品に使われてるのはご存知と思いますが、殆どの人がISOの恩恵をどこかで受けてますね。

そもそも過去ISOという言葉が急速に一般に普及したのは製造業の納入する製品の品質確保が発端でしょうか。
一つ一つの製品品質のバラつきを無くすためには、社内体制、原材料の受入れから、納入先の選定、設計や製造過程の監視、監理、分析、不良品の識別、原因究明、改善などの仕組みを品質保証の規格として制定したのがISO9001:1994(94年版)でした。

こういった枠組みが提供されることで、「企業の製品品質や経営の質がある一定以上の保証されると判断される」

しかし、実態はISOの認証が取引の要件になっているから、取らざるを得ないというのが認証する企業の殆ど。
企業経営のためのISOではなく、維持するためのISO。

中でも建設業は、指名競争入札の条件になるとか、評点に関わるとか色々な事があり、挙って認証する企業が増えていきました。
でもいざ認証目指したり、認証してみると、
■余分な仕事が増えた
■書類が増えて管理するのが大変
■ISO認証維持のために人件費や設備投資が増えた
など、決して良い結果になったとは言えない企業が殆ど。

これには、次のような背景がありました。

■規格の原文は元々英語であり、翻訳されJISとして制定されたが、日本の企業風土に合ってない。
■審査機関や審査員の質にバラつきがあり、それぞれが違う解釈を押し付けていた。
■上記に加えコンサルもそれぞれに違った解釈を押し付けていた。

などに加え、

■元々やるべき仕事を省略していた。
■元々残しておくべき書類や記録を作ってなかった。
■規格の間違った解釈

こうやって見てみると「規格の解釈」という部分が一番影響を受けやすい部分ですので、私たちコンサルや審査員の役割は非常に重要です。


現在ISO9001も14001も2015年版という大改訂が行われ、内容も大きく変わりましたが、これらのマネジメント規格は、立派な経営ツールとしての有効性が確かにあると断言できます。
重荷に感じたり、意味が無いと感じるということは、規格の真の目的を理解してなく、単なる「資格」として捉えてるからです。
現在も「資格」として捉えている企業さんがいらっしゃれば、無駄です。すぐに返上して下さい。お金を捨てているようなものです。
それか2015年版の改訂を機に全て作り直して下さい。

実際に成果を上げている企業は規模の大小に関わらず沢山あります。
ISOによるマネジメントシステムの良いところは、自分たちでルールを決める事が出来ることです。
ISO規格が要求する事項は、あくまでそのための枠組みですし、言ってみれば成果を目指す組織として「やってて当たり前」のことばかりです。
この「やってて当たり前」を標準化するだけです。

でも前述したように、やり方を間違えてしまえば、余分な仕事、余分なお金を使うことになります。

これから取得を考える企業さんも、既に取得した企業さんも、このような事を理解したうえで「余分」を排除した無理のない仕組みを一緒に作り上げてみませんか?  

Posted by MS-06R at 11:49Comments(0)